【あらすじ】
物語は、37歳の町子が戦後の大阪市内の金物問屋で働いている時期から始まる。店員と、文筆活動の二足のワラジが原因となり、過労で倒れる。往診してもらった開業医、通称“かもかのオッチャン”(「噛もか」という口癖がある)と出会い、恋に落ち、やがて結婚。
ところが、あろうことか、この“かもかのオッチャン”はバツイチで、しかも5人の子持ち。なおかつ、両親や兄弟とも同居する 10人の大家族だった。しかも、オッチャンは開業医で、毎日のように近所の患者たちが押し寄せる。町子は、想像もつかなかった大家族と、ひとつ屋根の下で、七転八倒しながらも、持ち前のパワーとエネルギーで、日常の家事、育児をこなしていく。
やがて、子供たちが成長するにつれて、いろいろな難問も噴出。その一方、懸命に文筆活動を続けていく。あるときは風呂で、台所で、はたまた、トイレで…。そんな中で、他人同士が、いつか本当の家族になっていく。
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